2004年05月31日

5月中のフィラリア検査結果

 5月の初めより投与前に行っているフィラリアの抗原検査ですが、この1ヶ月でおよそ100頭近い検査を行わせていただいたが県南の患者さんの飼われている犬にフィラリア陽性の結果が出ました。さすがに宇都宮市内では予防薬の投与がうまくいっているのか陽性の結果が出ることはありませんでしたが、まだまだフィラリアがいなくなるということはないようです。このフィラリア陽性のワンちゃんには通常通り1ヶ月に1回の予防薬投与というわけにはいけません。
 最近犬を飼い始めた方は勉強されてる方が多く、病院から提案する前にフィラリアのことを尋ねてこられる方が多いのですが、本当に知らないのか、“うちの子は平気だろう”ということでなのかは解りませんがいまだにフィラリア予防はおろかワクチンも接種していない方もいらっしゃいます。何度かEntry中でお話ししていますが犬猫の予防できる病気は限られています。予防することが可能な病気は積極的に予防してあげるべきではないでしょうか?

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2004年05月30日

パグ脳炎

 パグは愛嬌がある風貌で個人的には結構好きな犬種ですが、今までに1症例だけこの“パグ脳炎”に出合ったことがあります。その症状はというと同じ場所でぐるぐると回り、頭はどちらかの方向に傾きひどい場合には発作を起こし、そのまま昏睡状態になってしまうこともあります。症状だけみると前庭疾患に似ているところもありますが、症状がみられる年齢は生後9ヶ月から7歳位までの間と比較的若いうちに発症するようです。
 このようなEntryを書くとパグを飼われている飼い主さんは不安になってしまうかと思いますが、非常に珍しい病気であり遺伝性が疑われるものですから両親や兄弟にこの遺伝的因子を持っていなければ心配いりません。実際、完全にこの病気のことが解明されているわけではありませんが、“パグにはこのような病気があるんだ”ということを知っておいてくださいね。

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2004年05月29日

経過も大切!

 獣医としても飼い主としても“治ったか治らないか”という結果ばかりに目がいってしまいがちですが、しっかりした初期診断があってこそ治療方針を決めることができ、少しでも早く治せるように経過を観察することができると思います。ヒトのように直接稟告を取って治療するわけではありませんから症状が改善するまでには多少なりとも遠回りすることもあります。ちょっと獣医側の言い訳のように思われるかもしれませんが、これって本音だと思います。どんな薬でも飲ませてすぐ効果があるものばかりではありませんし、個人個人薬が合う合わないもありますし、薬効をねらって投与したものが薬害(副作用)の方が強く出てしまったりと、注意を払っていても犬猫の治療には予想外のことが起こってきます。
 特に梅雨に入るこれからは皮膚が弱い子にとっては嫌な季節です。この皮膚病こそ最初の診断と辛抱強い治療が大切です。いろいろなことを試すのも良いのですが“これは!”と思ったこと(あるいは病院)を続けてみましょう。症状にもよりますが2〜3日で治るものばかりではありません。ある程度の経過を踏むことで良い結果が得られると思います。少々こらえて経過を見ることもお忘れなく!

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2004年05月26日

動物虐待のニュース

 夕方のニュースを見ていたら、オッポを何らかの鋭利な刃物で切られた雑種の映像が飛び込んできました。何処で起きたのだろうと見ていると隣の県である茨城県での出来事でした。我が栃木県でも虐待事件があり犯人は捕まったが虐待をうけた犬は残念ながらなくなってしまいました。
 犬猫をかわいがる人もいれば嫌う人もいます。過去には飼い主のマナーの悪さに腹を立てて毒をまくような方もいるようですがそこまでするにはそれ相当のストレスがあったのでしょう。どちらの立場からも言い分はあるのでしょうが、何事も行き過ぎてしまうのはどうでしょうか?ましてや一番の被害を被るのは何も言えない犬猫達です。このような事件の報道が少しでも減ってくれるよう祈るばかりです。

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2004年05月25日

骨折したかも?

 活発な小型犬でよくあることなのですが、40㎝位の高さのソファーやベッドから飛び降りたり登ったりすることが多いかと思います。けれども何か他のことに夢中になるとそこから滑り落ちたりすることは何度か飼い主さんも経験したことがあるのではないでしょうか?問題は落っこちた後ですが、多少なりともバランスを崩した状態で着地しているでしょうから軽い捻挫のような状態ではその足を着けなかったり持ち上げたままの状態になってしまいます。
 ほとんどの飼い主さんがこの様子をみるとビックリして病院に駆け込んでこられるのですが、まずは落ち着いてその足の状態を見てみましょう。痛いながらもヒョコヒョコ歩けるようならば少し様子をみてみましょう。足を着くこともできず異常に鳴いているような状態は骨に何らかの異常を来している可能性があります。その時は病院で診察を受けレントゲンを撮るべきでしょう。成長期の犬では骨の成長板というところを痛めてしまうことがあるので高いところ上り下りや激しい運動は要注意です!

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2004年05月24日

草を食べる!

 猫はペットショップなどで“猫の草”なるものが売っていますよね。よく胃がもたれているときにこれを食べ自分で胃の調子を整えているようです。このように猫は“猫の草”がありますが、犬には特にそのようなものは見かけたことがありませんので、飼い主さんはよく“散歩中に草を食べているんですよ”と言うお話を聞くことがあります。けれどもこれからの時期注意しなければいけないのは、除草剤などの農薬をまく方も多くそれを摂取してしまい中毒を起こす危険性があるということです。昨年も散歩中に急に倒れたということで病院に駆け込んでこられてきた方がいらっしゃいましたが、連絡を受けて10分ほどでしたが残念ながら間に合いませんでした。
 ほとんどの飼い主さんはドッグフードを与えていることでしょう。もちろん総合栄養食としてドッグフードは優れていますが、全く青物(生野菜)を採らなければやはり胃がもたれるのも仕方がないこと。肉食動物であった犬も人とともに生活するようになりその食生活も変化しています。たまにはキュウリやキャベツなどの生野菜を与えてあげてください。こうすることで散歩中に草を食べることも減るはずです。与えてはいけない野菜もありますが与えて良い野菜もあります。適度に野菜は与えてあげてくださいね!

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2004年05月23日

アトピー性皮膚炎

atopy アレルギー性の皮膚疾患の中で比較的良くみられる皮膚病としてアトピー性皮膚炎があります。このアトピー性皮膚炎、問題は炎症を起こさせる伝達物質(ヒスタミン、ヘパリン、タンパク分解酵素)の産生を抑えることなのですが、原因を正確に捉えていなければ症状を抑えることができません。また遺伝的なものが関与しているので、仮に体質を改善することができても全く治療しなくても良いというわけではありません。写真のように手足の先をしきりに舐めてしまい、脱毛と炎症を起こしてしまうことはこの皮膚炎ではよく観察されることです。
 さてこのアトピー性皮膚炎、どのように治療していくかということなのですが、まずヒトと一緒で長期にわたる(場合によっては生涯にわたる)治療が必要となります。また有効とされている薬も非常に限られ、使用方法によっては望まない副作用もみられることがあります。いろいろな民間療法もあるようですが症状をあるレベルまで落ち着かせることができるのはステロイドという薬です。ステロイドというと皆さん怖がって使用することを拒む方がいらっしゃいますが、大切なのは使用方法です。もしアトピー性皮膚炎と言う診断を受けたならば決して悲観的にならず前向きに治療方法を受け入れてください。完治する病気ではありませんが症状を少しでも楽にすることは可能なのですから。

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2004年05月22日

心臓病の薬

 体の中で1番働いている臓器といえば心臓、それに続いて肺ではないでしょうか?もちろんほかの臓器も働いてはいますが、寝ても覚めてもある一定のリズムで動いている心臓は休むことがない分疲労がたまり衰えていくのが早い臓器でもあるでしょう。
 心臓病と言われると飼い主さんとしては非常にショックを受けられる方が多いのですが、心臓病と言っても重症のものから初期段階のものまでいろいろあります。先天的な心臓疾患でなければ、だいたい8歳を過ぎると心臓病の症状が出始める子がいます。さて心臓病の症状というと皆さんは何を思い浮かべますか?

 動物病院の診察で心雑音は確認されるがほとんど日常生活では支障を来さないものもあれば、呼吸困難を起こしていたり、咳をしたり、散歩中ちょっと走っただけで倒れてしまったりなど、すぐにでも入院治療が必要となるくらい重症なものまでさまざまです。重症な場合は薬に頼らないと日常生活に支障を来すので飲ませるのを忘れることはないと思うのですが、問題はこれと言った症状はないけれど心臓病としては進行しつつあるものでしょう。お薬というと面倒であったり、飲ませるのがかわいそうという理由で飲ませなかったり忘れてしまう飼い主さんが多いのですが、心臓病の薬に関しては始めたからには欠かさず飲ませるようにしましょう。症状がないと薬を飲ませている意味がないように思われるかもしれませんが、体の中では処方された心臓の薬が心臓の働きを楽にしようと頑張っています。現在、病院で心臓病の薬を処方されている飼い主さん、忘れずに投与してあげてくださいね。

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2004年05月19日

キチンクリームについて

kitin-cream このページをご覧になった方から問い合わせのあったキチンクリームについてEntryしたいと思います。キチンはカニやエビなどの甲殻類の骨格や殻に含まれる繊維質のことで人工皮膚や手術の縫合糸として使用されています。キトサンとはほとんどがキチンを加工することで生産されるもので、皮膚の再生や免疫力強化、抗ガン作用などの作用があるものです。
 さてこのキチンクリーム、使用目的はペットの皮膚を守るケアクリームで、①強力な除菌・殺菌作用 ②肌荒れの防止 ③ノミなどの虫さされの炎症を防止 ④傷の痛みを和らげ回復を早める 作用があり当院ではニキビダニによる皮膚の痒みを抑える目的で使用していますが、飼い主さんには非常に満足していただいています。抗生物質やステロイド入りの軟膏とはまた違った効果があるこのクリーム、使用方法は多岐にわたって使えそうです。※このクリームは動物病院でお買い求め頂けます。

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2004年05月18日

出張先での出来事。

 昨日の夕方は、仕事を早く切り上げて手術依頼を受けた動物病院へ。いつもだと自分が着くとすぐに手術の準備に取りかかるのだがちょっと待って欲しいとのこと。“どうしたのかなあ〜?”と待っていると老夫婦が息も絶え絶えの雑種を連れて来院してきました。診察の様子をみているとどうやらフィラリア症のようで、血液を顕微鏡で見させてもらうとミクロフィラリアが・・・。今日、命が持つか持たないか?位の状態でした。
 やはり予防第一の病気であるフィラリア症、ひと月分の薬代としては数千円でしょうが1日としては数十円でこの怖い病気から守ってくれる予防薬。去年投与するのを忘れてしまった飼い主さんもいることでしょう。さあ、明日にでも動物病院で血液検査を受けてみてはいかがでしょう。感染してしまってから後悔しないように・・・。

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2004年05月16日

エキノコックスについて(追加)

 先日、Entryさせていただいたエキノコックスについて北海道大学・寄生虫学教室の先生よりご助言を頂きましたのでお知らせしたいと思います。まず、犬猫への感染についてですが野ネズミを採食しないと感染は起きないとのことです。特にペット連れで北海道に遊びに行かれる方、これから引っ越し等で北海道に来られる方には特にペットと野ネズミとの接触を避けるようにしていただきたいとのことでした。
 狂犬病も我が日本では昭和32年を最後に発生はありませんが、決して世界中のどこにも狂犬病がなくなったわけではありません。特にエキノコックスは北海道からキタキツネの本州への上陸により、決して“対岸の火事”的病気ではなくなる可能性があります。予防することのできる病気は積極的に予防していくことが、病気からペットひいてはヒトを守る方法なのかもしれません!
 ※明日、月曜日は出張手術のため午後の診察は6時までとさせていただきます。

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2004年05月15日

不妊手術のこと

 不妊手術というと、雄では精巣を摘出することが一般的です。ところが雌においては卵巣のみを摘出する手術と卵巣および子宮体を摘出する手術の2通りの手術方法があります。(前者の手術の場合、後に子宮の病気になることがあります)
 さて雌での不妊手術、飼い主の皆さんにとっては手術代ということが大きな問題になってくるのではないでしょうか。人医療とは異なり診療費や手術費用が明確に定められていない獣医医療では猫の不妊手術を5.000円位で手術しているところもあれば30.000円以上かかる病院もあるようです。問題は果たしてその手術内容がどこまでのものなのか良く確認されてから手術をうけることです。不妊手術をしたはずなので子宮の病気でまた手術なんてことにならないように・・・。

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2004年05月14日

新しい注射液

dectomax 以前にニキビダニについてはエントリーしていますが、治療薬として新しい注射液が発売されたのでお知らせしたいと思います。ニキビダニは未だにその疫学的なところが解明されてなく、特に有効な治療方法も確立はされていません。けれども当院でこの注射薬が少しずつではありますが効果を上げています。もともとニキビダニの注射薬は大動物の治療薬(大動物にも頑固なダニがいるのです!)として使用されていたものを小動物に応用して使用していますが、個体差はあると思いますが充分な効果を得られそうです。当院ではニキビダニの治療にこの注射液を使用し、皮膚の痒みのコントロールにはキチンクリームというものを使用していますがなかなか効果的なようです。現在、ニキビダニと戦っている飼い主さん、是非試してみてはいかがでしょうか?

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2004年05月12日

エキノコックスについて

 昨日“本当は怖い家庭の医学”で放映され、今朝から問い合わせがあったエキノコックスについてお話ししたいと思います。エキノコックスというのは、ノミによって媒介される犬猫では比較的耳にすることの多い寄生虫の一種である“瓜実条虫”と同じ仲間です。さてこのエキノコックス、特に問題となるのがEchinococcus multilocularis(多包条虫)というものです。ペット(犬猫)には成虫が寄生し、ヒトには幼虫が寄生する条虫なのですが、成虫の感染ではほとんど無症状な場合が多いです。ところが幼虫がヒトに寄生すると症状は非常に劇的で死に至る場合もあります。
 さてその予防法ですが、犬猫に対しては駆虫薬があるので定期的な駆虫を心懸けることで何の心配もいりません。ヒトでは条虫の虫卵を経口摂取しなければ問題ないのですが、犬猫との過度なスキンシップを控えることで充分に予防できます。テレビでも寄生虫の先生がお話ししていましたが、スキンシップをした後の手荒いやうがいをすることが病気を回避する1番の方法ですよ。

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2004年05月11日

理想的な手術室を目指して

 ヒトの病院では手術室というと完全な無菌状態が保たれ、他の人は別室モニターで経過を観察するようです。(この前までフジテレビで放映していた“白い巨塔”でもこのような場面がありました。)ところが獣医医療ではまだまだ“手術室兼レントゲン室”という病院が多いようです。もちろん予算やスペース的な問題などありますが,やはり外科を標榜して開業するものとして手術室は手術時のみに使いたいものです。以前勤務していた、みなとよこはま動物病院(永岡犬猫病院)では整形外科が多いこともありますが、手術室は陰圧に保たれ人の病院にも引けを取らない立派な手術室を完備していました。そのようなところで勤務していると自ずと“自分の病院でもそうしなくては!”と思うものです。
 当院の手術室もまだまだ理想的な手術室とは言えませんが、手術のみに使える部屋を設けることができたことは恵まれているなぁ!と思っています。これからもさらに清潔で安全に手術ができる手術室(もちろん技術も)を目指して行かねばと思っています。

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2004年05月09日

肥満と麻酔の関係

 人でも太っていると麻酔がかかりにくく、さらには覚めにくいといわれていますが、それは犬猫でも同じことです。吸入麻酔というのは気化させた麻酔薬を肺から吸収させ血液内に取り込んで鎮静化(眠った状態にし、無痛状態にすること)することなのですが、太っていることで全身的に麻酔薬が効果を及ぼすのには脂肪に蓄積してから効果を発するため時間がかかります。そして覚めるときにも、麻酔を切った後も脂肪に蓄積した麻酔薬の効果が残っているために麻酔が体から排泄されるまでに倍以上の時間がかかってしまいます。今まで肥満が及ぼす影響についてEntryしてきましたが、こんな所にも問題が生じてしまうのです。やはり肥満には要注意ですね!

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2004年05月08日

立場の逆転

 新しく家族に加わった犬猫は誰でも可愛いもので、ついチヤホヤしがちです。けれどもその状態が続くことでいつの間にか彼らの中での順位が逆転してしまっていることがあります。こうなってしまうと大変です。というのも1度“この人は自分より下だ!”と思われてしまうと何をするにも言うことを聞いてくれなくなります。そのような状態で病院に連れてきてもおさえが効かなくなっている犬猫はどうにもなりません。注射を打つにも、検査のための採血をするにも、やはり飼い主さんがある程度コントロールしていただくことで可能になります。家族の一員として迎えると言うことは、ただ可愛がると言うことではないと思います。これはやっても良い、これはやってはいけないというしっかりとしたけじめを持ったしつけをしていかなければいけないと思います。皆さんは大丈夫ですか?

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2004年05月05日

今年のゴールデンウィークは・・・

 今日でゴールデンウィークも終わり、金曜日からは通常通りの診察に戻ります。ゴールデンウィーク中のほとんどの患者さんがほかの病院からの患者さんでしたが、決して軽傷のものばかりではありませんでした。特に出先で怪我をしてしまって出血がひどかったものであったり、旅行から帰ってきたら急に調子が悪くなったり、飼い主さんにとっては最後の最後で大変なゴールデンウィークになってしまった方もいらっしゃいました。
 明日は休診日を利用して、みなとよこはま動物病院に行ってこようと思っています。症例の相談もありますし、なんと言ってもエネルギーに満ちた病院なので自分も元気になるような気がします。明日は私の1日だけのゴールデンウィーク、しっかりリフレッシュしてきます。

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2004年05月04日

ジェネリック医薬品

 最近、テレビでもこの言葉を耳にすることが多いかと思います。ところで皆さんは“ジェネリック医薬品”とは何かご存じですか?これは同じ成分で同じ効果が望める薬なのですが価格の高いもの(先発品)と安いもの(後発品)が存在します。この安い方の薬を“ジェネリック医薬品”といいます。とは言ってもこの“ジェネリック医薬品”は先発品の特許期限が切れないと発売はされません。この時期犬を飼われている飼い主さんにとって、フィラリア予防薬の価格はやはり気になりますよね。

 フィラリア予防薬にも最近は“ジェネリック医薬品”が見られるようになりました。先発品といわれるものには“ミルベマイシンA”と“カルドメック”さらには“カルドメックチュアブル”というものがあります。それ以外のものは“ジェネリック医薬品”ということになります。フィラリア予防薬の先発品と後発品とでは病院が仕入れる値段も倍以上違います。ということは飼い主さんに提供するにあたっても、値段の設定がだいぶ違ってしまうことはご理解いただけるかと思います。当院でも先発品を使用していますが、これからは少しずつ“ジェネリック医薬品”に移行しても良いかと思っています。シーズン中は毎月飲ませるもの。少しでも安く提供できるのもサービスの1つですよね。

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2004年05月03日

あなたならどうします?

 最近はあまり見かけなくなりましたが、捨て犬や捨て猫を見かけたときあなたはどうしますか?“拾ったからにはその子のことを一生涯面倒みるぞ!”という方はなかなかいないのではないでしょうか?1つの命を預かるということは食費やワクチン接種、さらには避妊や去勢手術などの病院にかかる費用を負担しなければならないということ、もちろん金銭的な問題だけでなく住宅事情もあるでしょう。けれどもお腹をすかせて鳴いている犬猫をそのまま見捨てておけない方も多いことでしょう。

 つい最近、県内の動物愛護センターに問い合わせたところ、犬については里親を捜す方向で保護してくれるようなのだが、猫についてはどうもその限りではないとの返答を受けました。猫を飼われている方や好きな方にとっては正直納得のいかないことだと思います。同じ1つの命ではあるのにどうしてなのでしょう。やはり猫の飼育についてはまず登録制ではないということ、さらには避妊や去勢がされていない猫が屋外での交配により望まない子が産まれ、さらにその子達が交配し増えていくという悪循環が生じているということもあるでしょう。
 保護施設にはなりえない動物病院としては、避妊や去勢の啓蒙活動を中心にこのような問題は少しでも早く解決できるよう努めなければならないと思う次第です。

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2004年05月02日

猫のフィラリア症

 この時期、犬のフィラリア症の予防についての話題は良く挙がりますが猫にもフィラリア症が存在します。とは言っても獣医側からの啓蒙活動もあまり盛んでない猫のフィラリア症はあまり認知度が低いのが実際です。症状としても一目見て明らかといったものではないため、鑑別が難しいということもあります。もちろんレントゲン検査やミクロフィラリア検査をすることで確定診断に至ることが、できますがなかなかそこまで実施する機会も少ないでしょう。
 最近では動薬メーカから猫用のフィラリア予防薬も発売されました。猫を飼われている飼い主の皆さん、あなたは猫のフィラリア症予防についてどうされますか?

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